白山神社
地域とともに生き、縁を結ぶ白山神社
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二丈福井にある白山神社。
御鎮座については不明ですが、社記によると、平安時代の保延7(1141)年には社殿が築造されていたという記録が残っています。
現在の御神殿は、江戸時代の安政4(1856)年に造営されたもので、神社建築の様式で最も一般的とされる正面の柱が4本、柱間の間口が3間ある三間社流造(さんげんしゃながれづくり)の銅板屋根となっています。
祭神は、白山比咩大神(しらやまひめのおおかみ)の別名を持つ菊理姫命(くくりひめのみこと)と伊弉諾尊(いざなぎのみこと)、伊弉冊琴(いざなみのみこと)の三柱で、石川県の白山比咩神社が本宮とされています。
神話に登場する謎めいた女神様「菊理姫命」
菊理姫命は、日本書紀巻一の第五段一書(あるふみ)第十に登場します。
それによると、菊理姫命が伊弉冊琴と伊弉諾尊という夫婦の神様の言い争いを仲裁したという物語から、菊理姫命は離れているものや、すでに結ばれているものを紐で「くくる」ように強く結ぶ力があると言われています。
「白山さん」とも呼ばれ、災いをお祓い清めて、よい縁を結ぶ神様として仰がれています。
また、白山神社は、背振山系の北側にあり「二丈岳」を神体山とした山岳信仰が今も色づいています。命の水を地域に供給する二丈岳山頂には、菊理姫命が祭られており、年に一度9月16日に山頂で神事が行われます。水を司る神様として「五穀豊穣」「大漁満足」のご利益もあります。
豊作、大漁を願う春季大祭 福井神楽(かぐら)の全演目を奉納
5月第2日曜日に行われる春季大祭は、「五穀豊穣」「大漁満足」を祈る祭りで「としごいのまつり」とも呼ばれています。神事の後には、糸島市無形文化財「福井神楽」による全二四演目の奉納があります。
福井神楽は、宮崎県高千穂などで有名な岩戸神楽を独自の舞により繰り広げるもので、古くから地元に伝わり、親しまれてきました。元旦の0時過ぎからも五演目ほどが演じられます。明治から昭和期に何度か休止されましたが、その後「福井神楽保存会」によって復活、継承されています。
地域全体で祝う歴史あるお祭り―秋季例大祭「神幸祭」
秋季例大祭は神幸祭(しんこうさい)と呼ばれ、10月第2日曜日に行われます。
収穫と大漁を感謝する、白山神社で最も重要な祭事で、約400年以上続いています。
年に一度だけ、神様が前夜の宵宮祭(よいみやさい)に神殿から神輿に乗って海岸にある御旅所(おたびしょ)まで神幸(しんこう)するというお祭りです。
大名行列の装束に身を包んだ若者が、挟み箱や白熊(ハグマ)などを持って隊列を組み、その後から厄入りした男性が神輿を引き、御旅所まで練り歩きます。御旅所の前の海には、大漁旗で飾った漁船が集まり海上をパレードします。地域の人々は近くで神様の御利益にあずかるために家の前に出て、繁栄を祈ります。
【ライターのお気に入りポイント】
白山神社の境内裏には自然に生息するナギの木があります。ナギの木は縁結びの木とも呼ばれ、ナギの葉を持っていると縁が結ばれると言われています。
基本情報
- 名称
- 白山神社
- よみがな
- はくさんじんじゃ
- 所在地
- 糸島市二丈福井4909 Google Map
- 電話
- 092-326-5916(白山神社)
- 駐車場
- 約30台
- 公共交通
- 福吉駅(JR筑肥線)から徒歩約20分